ここはホテルのラウンジ? それとも、緑あふれるリゾート地の喫茶店?
そのどちらでもありません。
ともすれば無味乾燥になりがちな都会の雰囲気とは全く異質な空間が銀座にあるのです。
そして、その空間では人の心を温かくする“sweet heart ”を生む力を、障がい者の方々が作るお菓子とアートが強く添えています。とても貴重かつ癒される”唯一無二”とでも言える場所を訪れました。
平日昼間はビジネスの人々や銀座を散策する人など様々な人々が行きかい、夜は“飲み会のメッカ”の一つと言われる銀座コリドー街、その一角に今年(2023年)6月にオープンした時間制カフェラウンジ「AOU(アオウ)銀座の森」。
不動産事業を手がける三信住建株式会社がオープンしたこのカフェラウンジ、そのオープンのきっかけは、デジタル化が進み、コロナ禍も経て、人と人とのつながりの大切さが改めて一層求められる中、「会おう。まだ知らない居ごこちに」というコンセプトで、出会いの空間の”新機軸“を生み出したい、という想いからでした。
そして、もう一つ、「多様性の尊重が社会全体で一層求められている中で、色々な形で社会に貢献することも企業の大きな責務」という企業の姿勢もあわせて、この空間に具現化していくという考えも、この「AOU(アオウ)銀座の森」の大切なコンセプトです。
三信住建株式会社の信田博幸代表取締役社長は「人種やジェンダー平等、障害のあるなし、など様々な障壁をなくす社会を実現していくために微力ですが少しでも貢献したい」と語っていて、その考えがsweet heart projectとのつながりを生みました。




時間制で施設利用料(30分750円)を支払えば、コーヒーや紅茶、ジュースと、お菓子、ソフトクリームやパンなどを自由に楽しめる「AOU(アオウ)銀座の森」では、sweet heart projectの障がい者の方々の作るお菓子も提供されているのです。
sweet heart projectのお菓子はクッキーなど2粒入りの小袋のものが置かれていますが、お客様の間で好評で、手にしてくれる方がとても増えているとのことです。
「sweet heart project のお菓子、オープン当初は1週間で200袋くらいでしたが、最近は週に700袋が、ラウンジを利用される方に楽しまれています。今後は週に1000袋くらいが必要になるのではと思っています」と三信住建株式会社の北島愛子新事業開発室長は、その反響と広がりを説明してくれました。
広がりとつながりはこれだけではありません。当初、sweet heart project のお菓子は「AOU(アオウ)銀座の森」での利用を想定、導入されましたが、三信住建株式会社で取引先企業や関係者の方にギフトボックスで配ったところ、「美味しいし、福祉の応援も意義深く、自分の会社でも買い上げをしたい」という反響も寄せられました。この「AOU(アオウ)銀座の森」での企画とその動きは、sweet heart project のお菓子のギフトボックスでの需要を、新たにいろいろな人とのつながりを基に生みだすことにもつながっています。
つながりとはじまりは、いつも人のハートの”共感““心温まる出発点”から広がります。
この「AOU(アオウ)銀座の森」とsweet heart projectのつながりのはじまり/きっかけは、sweet heart projectの東光篤子代表が「東京ワセダロータリークラブ」のイベントで講演した際、同じイベントでピアノを弾かれた方が三信住建の社員のご家族の方で、その方がsweet heart projectのお菓子を持ち帰って、”障がい者の方を支援するお菓子のプロジェクト“を知り、お菓子が美味しいということと合わせ、「AOU(アオウ)銀座の森」の事業コンセプトと合致するということ、そして信田社長の思いもあり、その後、短期間に実現に向け進んだものでした。
いわゆる営業的な動きでもなく、売り込み的な強い仕掛けでもない、sweet heart projectの活動の意義への共感が、まさに自然な“心温まる出発点”で、また広がり、そしてつながりました。

「AOU(アオウ)銀座の森」で過ごす時間の中、まるでその雰囲気に溶け込むようにしっくりと壁に置かれていて、でも、同時に実はとても強烈な存在感をもって空間の要素にもなっている絵画も、ある意味かけがえのない“癒しの居心地”を醸し出していることも記さなければなりません。
ラウンジ内には、一般社団法人で、自閉症の子供たちの描く絵画を広く社会に広めていく活動をしているAOAartの自閉症クリエイターが描いた絵が置かれています。この絵についても、ラウンジ利用の人から、銀座という場所柄もあってか「この絵は売られますか?」「おいくらですか?」などの問い合わせが来る場合もあるそうです。
「AOU(アオウ)銀座の森」の空間は、私たちsweet heart projectの活動と合わせ、訪れる多くの人の間に、社会で今後ますます大切になる多様性尊重への思いや関心を自然に次々と醸成する、本当に唯一無二の場所、と言えるのでは、と訪れて痛感しました。
最後に「AOU(アオウ)銀座の森」の管理者である北島室長から私たちsweet heart projectに活動展開の貴重なヒントもいただきました。
「銀座にはビジネスの方々だけでなく、日本・銀座観光の外国人の人々、家族連れの方、コリドー街通りすがりの方・・・いろいろな方がいて、当店を利用されます。今はSNSでも心温まるいい話題、“sweet heart projectのお菓子は美味しい、おしゃれ”などはすぐに世界にも広がる可能性がありますよ。この「AOU(アオウ)銀座の森」での話題の発信がsweet heart projectのさらなる発展につながることは私たちもとても嬉しいです」
多くの方々と“心温まる出発点”がさらに生まれ、sweet heart projectの活動の広がりをさらに進めていきたいという思いを強くした取材でした。

sweet heart project 実行委員
(元フジテレビ報道局経済部長、解説委員)